むかしばなし

愛しき時代の話と備忘録

門出を見送る

数年応援してきた役者が事務所を退所した。

FCのお知らせと本人のTwitterを見た時は、時が止まったようだった。

正直不安な気持ちが大きかったというか、大丈夫なのかな?あれはどうするの?これは?という考えがいくつも頭をよぎった。


このご時世になって、現場に足を運ぶことが出来なくなった。生の舞台、舞台観劇が大好きだった私には正直この仕打ちはかなりキツかった。別のことを無理矢理考えて、大好きな観劇のことを忘れようとしたことも何回もあった。でも、その中でも誰よりも辛いのはオタクではなく役者さんたちだろうなという気持ちはずっとあった。SNSをみていると「もしかしたら」と最悪な考えがよぎることもあった。舞台を愛している人だし、大丈夫だと信じてはいたものの正直不安な気持ちもあった。


事務所所属最後の日、彼はブログを更新した。


その中には私が「もしかしたら」と考えていた最悪な考え通りのものもあった。このご時世で打撃を受け続けているのは間違いなくエンタメだったんだなと確信した。こんな世の中になってなかったら、と思うと胸が痛くなった。でも、世の中はこの数年で大きく変わってしまった。彼はきっと今まで通りではいけないと感じたんだろうなと思った。

役者としての熱い信念を持ったまま、でも、オンラインで11人と深く繋がりたいという気持ちも持っていたんだろうなと思った。その結果、新しい道へ進むことを選んだのかなと感じた。


ここで腹を括って、自分には舞台しかない、だからこれからも役者としてやっていくと決めた彼は本当にかっこいいと思う。きっと新しいコンテンツも増えて分からないことも出てくるだろうけど、それでも彼の中に「1人の俳優として一生舞台に立ち続ける」という気持ちがある限り、私はずっと彼についていくことになるんだろうなと確信した。

誰よりも熱くて、優しくて、まっすぐな貴方を私はこれからもずっと尊敬し続けます。


きっと彼がこれから進んでいく道は今までとは違う、そして過去の私からしたら想像もつかない道かもしれないけれど、彼ならきっと観たことない最高の景色をみせてくれると信じてる。いや、最高の景色をみます。絶対に。


新しい道へと一歩進み始めた貴方のことを、これからも微力ながら応援していきます。信じて、ついていかせてください。